『トギオ』太朗 想史郎 先生

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『トギオ』太朗 想史郎 先生

キャラクター(主人公) ★★★ キャラクター(サイド) ★★ 共感度         ★ ストーリー       ★★★★★ ミステリー性      ★ 驚き          ★★★ 勉強になる表現・文章力 ★★★★★★ 2019/7/20 前回から期間が空いての更新となってしまいました。 妄コンを2-3作書いていたから? にしても、一週間に一冊読むという目標を早くも破り、この作品を読み終えるのに3週間近くかかってしまいました。 〈感想〉 読み始め「いじめの描写がグロいなあ。こんなの現実であったら腹立たしいことこの上ないなあ」 中盤「ちょくちょく出てきてた『オリガミ』って未来の携帯電話のことか。なんの説明もなかったけど、読み込んだら理解できるようになってるんだなあ。ということはこれは未来の話?」 読後「・・・・・・・・?」 感想を一言でまとめるなら「異常」です。 『結局、僕よりも白のほうが長生きした。僕が死んで一世紀近く経ったのに、白はそのことをずっと気にしている。』という書き出しから始まるのですが、『このミステリーがすごい!』大賞の選考委員の方も『冒頭の一行から尋常ではない』と評しています。 死んだ『僕』の生涯の回想が物語になっており、『僕』は未成年で村を飛び出して憧れの大都会『東曉(とうぎょう)』で人殺しとして生きるのですが、主人公も周りの人間も感性がぶっ飛んでいる。 平凡な私は感情移入なんてできませんでした。 (物語の舞台は現実とはまったく別世界なので、もちろんそれを見込んではいないのでしょうが) 単行本の解説には以下とありました。(一部省略) どうやら本作は読者を選ぶ小説のようだ。どういう話なのか、なにが面白いのか、なぜ第8回『このミス』大賞に選ばれたのか、さっぱり理解できないという人が結構いるらしい。もちろん、その一方で絶賛した選考委員同様、独自の魅力にとり憑かれ、強烈な興奮を覚えつつ読み、限りない賞賛を送るものも多いはず。 私は残念ながら前者でした。まだまだ読書量が足りないのが原因でしょう。 ぜひ、後者の方の感想を聞いて、「そういう風に読み込むのか!」などと勉強させていただきたいものです。
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