『神様の裏の顔』藤崎 翔 先生

1/1
前へ
/10ページ
次へ

『神様の裏の顔』藤崎 翔 先生

キャラクター(主人公) ★★★★ キャラクター(サイド) ★★★★ 共感度         ★★★★★ ストーリー       ★★★★★ ミステリー性      ★★★★ 驚き          ★★★ 勉強になる表現・文章力 ★★ 2019/7/21 面白かったので二日で読んでしまいました! 2014年横溝正史(せいし)ミステリ大賞受賞作です。 最近読んでいた中山 七里 先生や太朗 想史郎 先生の小説はあまりにも難しい言い回しが多かったのですが、『神様の裏の顔』はスルスルと読めました。 それだけじゃなく、時折クスッと声を出して笑ってしまうほど可笑しい場面が多かった。ただの文章で人を笑わせるのって、相当難しいことだと思うのです! 読み終わった後に巻末の作者プロフィールを見て納得。作者は元お笑い芸人でした(Webで検索すると、その見た目が登場人物の中にもいたお笑い芸人とそっくりで、また笑ってしまいました)。 物語の舞台はお葬式。お世話になった人みんなが号泣する神様のような教師の死を悼む、複数の登場人物の視点で語られます。 それぞれの身の回りで起こった殺人事件、不可解な事件は、よく考えると全て亡くなった先生が絡んでたんじゃ……と疑いを抱き始めるうちに、登場人物たちが、先生は本当に殺人犯だったのか論争を繰り広げるお話です。 真相は、最後まで想像がつかず。でも、本心を言うと私としては「よくある脇道に逸らしたパターン」でした(偉そうな言い回しになってしまいすいません)。できたら違う結末が良かったなあと。 でも面白かったあー! 私もこんなスルスル読めてちょっと声を出して笑っちゃうミステリーが書きたーい! と思わせてくれた作品でした。 今まで『このミステリーがすごい!大賞』しか読んできませんでしたが、来年の『横溝正史ミステリ大賞』に応募するため、後者関連の小説の感想が続くと思います。 どうぞ、よろしくお願いいたします。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加