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後編
「まだかなー………」
昨日からサイクスさんが居ない。
今日の夕方位には戻ると言っていたが、もう3時は過ぎた。
そろそろだろうか。
丸一日以上サイクスさんの姿を見ないという事が初めてなので、落ち着かない。
昨夜も何だかよく眠れなかった。
今日の掃除も洗濯も終わり、パンと目玉焼きと紅茶で朝昼兼用の食事をしたが、やはり味気ない。
もう一人の食事が寂しいと思えるほどサイクスさんと一緒にいるんだな。
日本にいた時も社会人から独り暮らしだったし、友達も少なかったので殆ど食事はお一人様だったのに。
別にサイクスさんはお喋りでもないし、どちらかと言うとこちらの話に頷いたり、一言二言返事をする程度で、一緒に食事をして賑やかになる訳ではない。
でも、安心する。
薄々自覚してはいたが、私はどうやらサイクスさんが好きらしい。
マッチョも髭も好きだと思った事はないし、首が痛くなるような背の高さも、正直有り難くはない。
それなのに、そんなのどうでも良い位大好きなのだ。
困った。どうしたらいいんだろう。
若く見られて子供扱いされてしまっているが、これから女として見て貰うのは果たして可能なのか。
でも好きだと打ち明けて、サイクスさんから恋愛対象として考えられないと言われてしまったら、もうここには居られない。
いや、サイクスさんは優しいから居てもいいと言うだろうが、26にもなってフラれた男の家に居候してるってあんまりだろう。
そうなると、王宮に行く事になるのか。
それもまた仕方ないか。
サイクスさんでなければどうせ誰と結婚させられようが同じなのだし。
今でも、サイクスさんが側にいるだけで顔が熱くなり、心臓がバクバクして挙動不審になりかけなのだ。
いつまでもバレない訳がない。
よし、今夜告白してしまおう。
私は決めた。
美味しい食事にワインなんかもつけて、少しはいい雰囲気であれば、サイクスさんも少しは流されてくれるかも知れない。
腕まくりをして、ジャガイモの皮を向いていると、ノックの音がした。
サイクスさんだ!!私は急いで玄関へ向かい、カギを開ける。
「お帰りなさっ………」
入り口には、見たことのない男の人が立っていた。サイクスさんよりは若そうだし、丁寧な言葉遣いなのだが、個人的には何ともイヤな目付きで警戒心が湧いてしまう。
「あれ?サイクスさんはいらっしゃらないですか?
私はサイクスさんからいつも肉や毛皮を買い取りしてる商人のズズと申します。所用で近くまで来たので伺ったのですが………」
「すみません、夕方には戻ると聞いておりますが正確な時間までは………」
サイクスさんの仕事絡みの人だとすると、私の個人的な主観で追い返す訳にも行かない。
「少し中でお待ちになりますか?そろそろかとは思うのですが」
「………そうですね。それでは失礼して」
居間のソファーに案内し、お茶を出すと、
「すみませんが、食事の支度で火を使っておりますので失礼します。そちらでお待ち下さいませ」
「はいはいどうも」
ニヤニヤと笑う顔が、整った顔立ちを台無しにしていると思うが、あまり話したくないので、さっさと台所に戻る。
スープ用にガラで出汁を取りながら、早くサイクスさんが帰って来てくれないかと思っていると、背後から
「へぇ、下ごしらえからちゃんとやってるんだねぇ。子供なのにエライじゃん」
と声をかけられ驚いた。
私は相当若く見られるようだ。多分素っぴんなのも原因か。
「いえ、成人しておりますので」
「ふうん。そら良かった。合法ロリじゃん。君みたいな子タイプなんだ俺」
グイッとズズが腰を引き寄せ、耳元で
「サイクスさん戻る前に遊ばない?お互い気持ちよくなれるし俺上手いよ?」
と腰を擦り付けて来た。固いものが当たって気持ち悪い。やっぱり入れるんじゃなかった。
「止めて下さい!もう出てって!」
思わず突き飛ばしてしまった。予期してなかったのか尻餅をついてポカンとしている。
「………やーだね。俺は狙った相手は絶対逃がさないんだよ」
すっ、と立ち上がると手首を強く掴まれ引っ張られる。
「何すんのよ離してよゲス!」
「何だと?ただの小間使いごときが偉そうに!」
ソファーに押し倒され、ワンピースのボタンを引きちぎられる。
「お、けっこう胸あるじゃん。
どうせサイクスとだってバコバコやってんだろうが。楽しみなよ、どうせヤられんだからさ」
アホかこちとら処女やっちゅうねん!
こんな強姦魔にやられるならサイクスさんの寝込み襲って捧げるっつーの!!
「いやー!バカアホ死ねーっ!
アンタなんかにヤられたらサイクスさんに顔向け出来ないじゃないのよっ!
サイクスさぁーんっ助けてぇっ!!」
「暴れんなよ!何居ない人間に助け求めるかな~。お前が居ないっつったんだろうよっ」
足をバタバタさせ、腕に噛みつくも、ろくすっぽ運動もしてないような女の力ではどうにもならない。
閉じた両足を膝から力づくで開かれる。
「ヤダヤダヤダ!気持ち悪い!」
「あー傷つくなー俺。じゃその気持ち悪い男の立派なイチモツでアンアン言わせてやるよ!」
パンティも引きずり下ろされて、絶叫する。
「イヤーーー!!サイクスさぁーーんっ!!」
涙がボロボロ溢れる。
もう駄目か、と思った時、扉が凄い勢いで開いて、サイクスさんが駆け込んできた。
「リン!!」
「サイクスさん!!」
サイクスさんが私のあられもない姿を見た途端、状況を把握したのか、顔から表情がストンと抜け落ちた。
「………ズズ、てめぇ何してやがる。死にたいのか。いやもう死ね」
「ひいぃっ!」
サイクスさんにシャツの胸ぐらを掴まれ体が宙に浮かんだズズが、顔面蒼白で詫びる。
「すまねえサイクスさん!小間使いなんか大抵火遊びしたがるもんだからよ、ちょっと遊んでやろうと思っただけなんだよ!」
「リンは小間使いじゃない………俺の女だ!」
………はい?
………いや期待するまい。ズズへの脅しだろう。
「く、苦しいって、マジほんと死ぬからっ!誤解して悪かった!リンさんすみません!二度としませんから許して下さい!俺まだ死にたく、ない………」
「………サイクスさんっ本当に死んじゃうからスト~ップ!!」
「何で止める、こいつはリンをっ!」
「サイクスさんがこんな男のせいで人殺しになる方がイヤですよ!
それにサイクスさんのお陰で体は無事でしたし!」
暫くズズの顔を睨み付けていたサイクスさんは、手を離した。
「とっとと出てけ。もう貴様との取引は二度としない。俺の家に近づいたら今度こそ殺すぞ」
「ぜぇ、ぜぇ………わっ、分かりましたよ!」
気管支が狭まったような苦しそうな息をしながらもズズが答え、玄関からかなりの速さで逃げていった。
「………また、助けられちゃいましたねサイクスさんに」
「いや、トラウマになりそうなレベルで助けてもな………しかし、本当に間に合って良かった………リンの悲鳴が聞こえた時は心臓が止まるかと思ったぞ」
私は、森で拾ってもらったのがサイクスさんで良かったと心から感じた。
この人は、誰かが助けを求めていたら、きっと私でなくても助けるだろうし、自分が救えなかったらその事で延々と自分を責めるような人なのだろう。
そんな人を好きになれた自分が誇らしく思えた。
「………サイクスさん、着替えてご飯作ります。食後、お話があるんですがいいですか?」
弱火にしてたからスープ用の出汁は大丈夫そうだ。
「………あ、ああ。俺も話があったんだが、でも飯なんて………今風呂を沸かすから先に入れ」
「サイクスさんの方が先にどうぞ。料理してると汗かくので私は後からキッチリと入りたいです」
「………分かった」
私はキッチンに向かう。
あんなことがあったのに、思ったほど動揺してない自分がいて、それはきっとサイクスさんがいるからなんだろうと思いつつ、フラれた時もこの強さのままでいたいものだけど、とそっと溜め息をついた。
◇ ◇ ◇
煮込んだホークのシチューは、我ながら会心の出来で、サイクスさんも美味しいと何杯もお代わりしてくれた。
「コーヒーでいいですか?」
「ああ」
食後、お風呂に入った私は、キッチンでコーヒー(正確にはコーヒーっぽい味の茎茶だが)を淹れ、食事テーブルに置いた。
居間のソファーの方が座り心地はいいのだが、さっきの事を思うと、これから言わなければならない話もあり抵抗がある。
サイクスさんもソファーを避けてるのは分かってるようだ。
「そうだ、サイクスさんも話があるんですよね?そちらから先にどうぞ」
「ん?………ああ、それじゃ………昨日から出掛けたのはな、リンに戸籍が出来ないかと思ってな。それの確認で動いてた。
で、結論としてだな………リン、俺と家族にならないか?」
「………お義父、さん、ですか?」
「アホか、そうじゃない!なんで五つしか変わらないのに父親になるんだよ。………夫婦だよ」
「ふーふ………」
「いや、他国の難民てことにしようかと思ったんだが、それだと手続きが難しくてな。細かい書類も必要になるんだ。お前には取り寄せられる書類もないしな。
一番簡単なのが、俺の妻になる事なんだ。それだと、俺の戸籍が重要でリンは名前と住所位で済む。
ただ………これをやると、この国の人間になっちまうからな、後から王宮に行こうと思っても無理なんだ」
「………ふーふ………」
「いやっ、本当に最後の手段て事でな?
そんな深く考えずに、そのっ、別に今まで通り一緒に住むだけでいいし、夫婦っぽい事もしなくていいんだ。だから」
「………嫌です」
「っっ!………だよな、やっぱり夫婦ってのはまずいよな………」
「そうじゃなくて、夫婦っぽい事をしないのが嫌です」
サイクスさんが、何を言われてるのかよく分からないといった顔をしている。
「私は………サイクスさんを愛してますので、本当の夫婦なら喜んでお受けしますけど、私を拾った責任感でサイクスさんの戸籍を汚すというのならお断りします」
「………愛して、る?」
「はい。一緒にいるだけで胸が痛くなるほどドキドキしますし、抱き締められたいし、キスもしたいし、と色々な事を考えてしまいます。
多分、若く見られてたので、子供のような感じでサイクスさんは私の事を心配されてる気がしますけど、これでも26の女ですし性欲もない訳ではなくーー」
「いや、ちょっと待て待てっ!本気か?本気で言ってるのか?こんなむさ苦しい男をあ、愛してると?
なあリン、今なら訂正できるぞ?聞かなかった事にしてやる」
「私の話の本題はそれですし。何で訂正しないといけないんですか?
やっぱり恋愛対象としては見られないと言うか、私では勃たないでしょうか。これでも意外と胸はあるかとーー」
「おまっ、何て破廉恥な事をストレートにっ!!」
「26にもなって乙女みたいな発言は流石に自分でも痛いなと思いますし。
フラれたらもうここには居られませんし、仕方ないので王宮に行って、誰でもいいから結婚しようと思ってました。サイクスさん以外はどうでも良いので」
「………なんだよマジじゃねえか………」
「ですからさっきから本気で口説いてるんです。女として好きになれそうですか?やっぱり子供枠でしょうか?」
「………そんなら遠慮はいらねぇな」
サイクスさんが立ち上がると私を抱き上げた。
「何ですか………ひゃっ」
「リンをな、子供だと思った事なんか一度もねぇよ。14、5と思ってた時だって勃ったもんで、自分はロリコンなのかと絶望したのに」
軽々と私を持ち上げて二階に上がっていく。
「あの、それは、私を女として見られると言う事で」
私も理解が追いつかない。え?何、どういう事?
サイクスさんの部屋のベッドは、身長に合わせてキングサイズだった。
ぽんっとベッドに投げ出され、せわしげにサイクスさんがシャツを脱ぐ。
わお。シックスパックってこれか。
初めて間近で見る筋肉美にぼうっとしてるうちに、目の前にサイクスさんの顔が迫る。
「お前で勃つか勃たねえかだと?んなもんはな、勃ちっぱなしなんだよ!毎晩リンの裸を想像しては抜いてたんだぞ俺は」
と噛みつくようにキスをして、舌を絡めてくる。口内に舌を這わされる間に、シャツのボタンを外されていく。
「んんっ、ふっ」
唾液を流し込まれ、息が苦しくなる。
「リン、好きだ。本当にバカみたいに好きなんだ。
もう、今さら止められないからな?………でも、やっぱり怖いなら、俺は………」
「サイクスさん」
「………何だ?」
「初めてなんで、お手柔らかにお願いしますね。私と、本当の家族になりましょう?私、サイクスさんの子供も欲しいです」
「っっ、だから、どうしてそんな煽るようなことを!
ああもう駄目だ、本当に止められない」
胸に吸い付かれ、大きな手で揉みしだかれる。サイクスさんが弄ってると思うだけで気持ちよくて思わず声が出る。
「………んぁっ、サイクスさんっ」
「リンのおっぱい、柔らかくて気持ちいい………ああ、夢で見てたモノなんかよりすごく綺麗だ………肌も吸いついてくるようでもちもちして、どこもかしこもすべすべしてる」
サイクスさんが呟きながら、指を蜜壺の方へそっと伸ばしてきた。
「もうビショビショだぞリン。感じてるのか?」
やわやわと花芯を弄られて思わず仰け反る。
「んん、サイクスさんっ、ちょっとダメ、そこ、変になりますっ、………あんっ」
「初めてなんだろう?イっとけ」
「あああぁっ!!」
花芯をきゅっとつままれて、頭が真っ白になる。
「ちゃんとイけたみたいだな。蜜がトロトロ出てきてる」
サイクスさんが指を一本私の中に入れ、ゆるゆると動かす。痛みはないが異物感がある。
「………まだキッツイな………駄目だ、これじゃ俺のが入らない。もう少し拡げないと」
指を一本ずつ増やしていき、抜き差しされると、指で触れた内部で鋭い快感が走る。
「ん?ここかリンの気持ちいいとこは」
「あぁっ、ダメですって………いやぁっ!」
サイクスさんは経験豊富なのか、私の敏感なところをピンポイントで刺激され、さらにそれから二度もイかされた。
「そろそろ、大丈夫か………リン、俺もそろそろ限界だ。挿れるぞ」
力が抜けて思うように足に力が入らない。
必死で眼を下半身に向けると、サイクスさんが自分のモノを私の愛液に擦り付けているのが見えたが、あの大きさで入るのかと怖くなるほどだった。
身長から考えると普通なのか?いやでもあんな私の手首位ありそうなもの無理じゃない?
「サイクスさん、そんな、大きいの無理………んんんっ」
ミシミシと音を立ててるように少しずつ膣の中を巨大なモノが入ってくる。
「大丈夫だ………ゆっくりいくから力を抜け」
荒い息をしながら、ゆっくり抜き差ししつつ挿入を深めて行く。
「うぅっ………ヤバい俺がすぐ持ってかれそうだ………リン、もう少しだ………………ほら、全部入ったぞ」
「………はっ、はっ、………」
物凄い圧迫感に呼吸するのが精一杯だ。
「痛いよな、初めてだもんな………ゆっくりゆっくり動くからな」
サイクスさんが頭を撫でながら、腰を動かす。抽送が繰り返される事で、私も痛みの中に快感を拾うようになってきた。
「ふぁっ、そこ、あんっ」
「ここがいいのか?」
「ん、あ、そこ気持ち、いいです」
「分かった」
抽送しながら私の感じるところを集中的に攻めるサイクスさんの額から流れる汗がぽたぽた私の胸に落ちてくる。
私も未知の快感がぞわぞわと背筋を抜ける。
「サイクス、さん、ツラいですか?」
「………気持ちよくて耐えるのが、な」
「いいですよ、好きに、動いて。もう大分痛みは平気になりました、から………あぁんっ」
急に刺激の強い辺りを擦られて快感が高まった。
「ダメだ、リンそんな締め付けたら俺が持たないっ!………ううっ」
サイクスさんが激しく抽送しながら、最奥に白濁を放つ。
その熱いような感覚が私の中で多幸感に変わる。
私の胸に突っ伏して息を荒げているサイクスさんの頭を撫でながら、
「気持ち、良くなれましたか?」
と聞いた。
「………想像以上だった………プロの人としか経験なかったから、心が通うセックスがこんなに気持ちのいいもんだとは思わなかった………」
「プロの人………ですか………」
「いやっ、その、何年も前の話だぞ?もう時効レベルの大昔だから!」
慌てるサイクスさんもちょっと可愛い。
「………出来たら、もうプロの人ともしないで欲しいです。プロじゃない人は絶対ダメですよ」
ぎゅっと背中に手を回すが、筋肉美のせいで後ろまでは届かない。
「馬鹿言うな。これからはリンだけに決まってるだろ。………あ、」
「あの、今ので終わったと言う奴なのではないんですか?………えーと、また何だかおっきくなってきたみたいなんですが」
挿れっぱなしのサイクスさんのモノがまた主張してくるのですけども。
「………すまん。まさかリンが俺の事を好きでいてくれたとは思ってなくてな。余りに幸せだったので一度じゃ全然足りない感じで………だが、ほら何回かすれば、俺のサイズに慣れてくるんじゃないかと思う、から………いいだろうか?」
「………嬉しいです。私も幸せです。………旦那様」
「リン!、俺の可愛い奥さん!!」
感極まったサイクスさんの体力を甘く見ていた。
抜かずの○発、とかって本当にあったのね、と思うほど延々と朝までお付き合いして体力の限界で気を失って、目覚めたのは午後。
サイクスさんがいないと探しに行こうとしたら筋肉痛が酷くて身動きが出来なかった。
物音でサイクスさんが飛んできたが、なんと髭を剃っていた。
「ほー、結構なイケメンだったんですねサイクスさん」
童顔というよりワイルド系だが、確かに年より若く見える。顔がツヤツヤで何だか腹立たしい。
「髭がない顔もみたいって言ってたからな。驚かそうと思って。あと朝イチで役所行って婚姻届出してきた!」
「ありがとうございます。
しかし、髭はあってもなくても好きなんでいいんですが、足腰が立たない方が驚きました………」
「………済まない。これからは気をつける」
「そうして下さい。これじゃ愛する旦那様に食事も作れませんから」
「っくうぅ!俺の奥さんがクソ可愛い。今すぐ押し倒したいほど可愛い!」
「いや!ほんと無理ですから」
「ぐっ………分かった。夜まで我慢する」
「あれだけやってまた夜もするんですか?!どれだけ体力有り余ってるんですかちょっと」
「………無理なら抱き締めて寝るだけでいい」
「………夜の体力の回復次第で検討します」
悲しそうな顔が髭がないとダイレクトに伝わるのは卑怯だと思うが、満面の笑みを浮かべて抱っこしてお風呂に連れて行き、体を洗ってくれて、ご飯も作ってくれて膝の上で食べさせてくれる甘過ぎる旦那様というのも、時には悪くない。
たまにはヤンチャも許可してもいいか、と思う自分が少し怖くなったが、これもまた人生だ。
私は、この世界で念願の好きな人と家族になれた幸せを噛み締めるのだった。
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