地獄のインセスト

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莉里は父親の後を追って、一人堅牢な城の一室の前に立った。 手を繋いで入っていった女悪魔の嬌声に苛立ち、扉をガンガン蹴っ飛ばしていた。 「うらあああああああああ!雄しべと雌しべは許さんのよさあああああああ!浮気か?!ママ以外とは有り得ないのよさああああああああああああああ!」 扉が開いて、おっぱいを丸出しにした女悪魔が出てきて、莉里は身を竦ませた。生々しい男女の空気が満ちて見えた。 ふふんと、女悪魔はせせら笑った。 「入って来いよ。莉里っつったな」 扉の向こうから声がした。既に泣きそうになっていた莉里は、しかしそんな気持ちを押し殺して、中に入っていった。 ベッドに座って足を組んでいる父親は、若々しくギラッとして見えた。 莉里はいよいよ怖気付いていた。父親から滲む好色な空気は、幼い6歳の娘には刺激が強すぎる。 「あー。お前か。まあいいや。こっちに来い。俺の娘と言われても、そもそも覚えがないしな。俺にとってお前は、ただおっぱいの大きい中坊にすぎんし。どうした?何を尻込みしている?お前は最初に俺に抱きついた女だった。誰よりもそれを望んでいるのはお前だろう?ここは地獄の大公爵シャックスの領地だ。ここで俺は日がな一日ピアノを弾いている。来いよ莉里。おぼこはもう卒業だ。お前を大人の女にしてやろう」 父親とは全く思えない、品性の完全に払底したただのエロ大学生の姿があった。 莉里は揺れていた。 莉里はパパが大好きで、ママには渡せないし、パパ?本当に莉里と雄しべと雌しべするのよさ? 操られたようにベッドに上がった己が娘に、若き勘解由小路は猛然と襲いかかった。 いやん。パパ、おっぱいペロペロしちゃ駄目なのよさ。それしていいのはママだけなのよさ。 「ふうん。本当におぼこなんだな。気にするな俺は気にせん。じっくりたっぷり開かせてやろう。とりあえず、口で」 それを見せつけられた莉里は、仰向けに寝たまま固まり、涙を流していた。 「怖い。怖いいいいい。パパーーこんなの嫌なのよさ」 本気で怯えた涙を流した莉里に、苛立った勘解由小路は乱暴な口調で吐き捨てた。 「何泣いてんだ。お前が自分で」 「こ、ここ、こんなパパ嫌なのよさ。うええ、うわああん!」 所詮は6歳児には荷が重かった。父親の示す淫猥さに耐えられず、莉里は子供になって泣いていた。 「けっ。そんなこったろうと思った。とっととママとやらのところへ帰れ!俺は一人で寝たいんだ!俺の左手はーーあ?普通に動くじゃないか。とっとと失せろ!この不快な狐が!」 「ううう。うわああああああああああああああああああん!!ママあああああああああああ!」 ワンワン泣きながら、莉里は部屋を出ていった。 一人になった勘解由小路は、ふんと踏ん反り返ってベッドに仰向けになって足を伸ばしていた。 壁が全面全て吹っ飛んだ。壁をぶち破って現れたのは、向こうの言い分では莉里の母親だった。 現れた真琴は、全身を怒らせ激しく猖獗していた。
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