第1話 ◎◎な理由

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結婚三年目、そろそろ二人だけの生活にも慣れ、なんとなく平凡な毎日。 だんなの両親は、だんなの兄弟に子供がいて、孫に恵まれているのに、私達に子供がいないのが、不満なのか、私達夫婦の孫が、見たいって、ちょっと会うたびに言ってくる。 気にはしてないけど、もう私も子供がいても、いいなって思ってる。 おまけに、だんなは、長男だから、家の行事には、お正月は、もちろんのこと、だんなの家族に、何かあるたびに、私は、だんなの実家に、手伝いにいっている。 それが、長男の嫁の務めとはいえ、少しは、他の兄弟の嫁に、分担してほしい。 でも、だんなの両親に逆に、頼りにされていると思って、自分の心の中で、やりくりをしているの。 だんなも、自分が忙しくて、わたしだけ自分の実家に行かせているのを、すまないと思っているみたい。 だんなは、工学部の博士課程を出て、自動車会社の研究職に納まっている。 でも、この間、許せないことが起こったの。 いつもどおり、だんなが、会社の研究所から、遅く帰ってきて、食事を済ませ、お風呂を入った後、お気に入りの外国製のレースのネグリジェを着て、ベッドの中で、雑誌を読んでいた私に言ったの。 「君とは、もう寝ないから?」 「どういうこと?」 もう夜中に、いきなり切り出す話。 「寝ないって?」 「俺、BLしたいから。」 「はっ?」 だんなが、突然、意味のわかんないことを言い出すのは、いつものことですが、話しの内容が、よくわかりません。
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