あかんおじさん

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はあ、はあ、重い。いつも忙しい母を知っているので、お願いは二つ返事で答えたが、正直かなり重い。それに梅雨が明け早速本格的な暑さが始まっている。地獄だ。祖父母の家までは歩いて約10分。まあまあ遠い。着く頃には汗だくになっていた。 「おばあちゃーん、野菜持ってきたよー」 両手が塞がっておりインターホンを押せない私は、窓が開いているのを見て、叫ぶことにした。 「はーい」 そう言っておばあちゃんが玄関から出てきた。すぐに私を家の中へ招き入れ、リビングのソファに座らせた。クーラーが効いていて快適だ。 「はい、玲ちゃん、重かったでしょー、いつもありがとうねー」 そう言っておばあちゃんは冷えたカルピスを持ってきてくれた。いやー、天国! 「ありがと!ん?あれ、おじいちゃんは?」 「山登りに行ったよ」 「山登り!?元気やなー」 しばらくおばあちゃんと談笑する。 ふとおばあちゃんならここの出身だからあかんおじさんのことを知っているのではないかと思った。ちなみにお母さんはここの出身じゃないからあかんおじさんのことを信じてはいない。
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