青春の意味

5/12

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
「はあ……。」 その時のことを思い出してまたため息をついていると、永元がこっちにふった。 「で、吉口君は?」 「ふえ!?あ、えーっと……。」 「何が『ふえ!?』よ。青春について、どう思ってるの?」 「え?うーん、青春か……。俺には関係ないものだって思ってたな。特に考えてることはないよ。」 「言い出しっぺのくせに、何もないの?じゃあ、前久保君は?」 「夕日に向かって走ろうとか、友達と朝日に向かって叫ぼうとかいうのを聞くと、青春って感じがするよ。」 「……いつの時代よ。」 「え?今はやんないのか?」 「やる人もいるかもしれないけど、青春っていうよりは友情……いや、友情も青春に入るかも。」 「そういう永元はどうなんだよ?」 「やっぱり友情といったら……青春とはちょっと違……え?何?何か言った?」 「……いや、なんでも。」 「永元にとっての青春は?だってさ。」 俺は横から口をはさんだ。 「私?そうね……友達と話してると、青春だあーって気持ちがわいてくるわ。」 「結局、お前も友情じゃねえか!」 「あとは、部活も青春っぽいんじゃない?」 「部活か。そういや、永元は部活入ってないの?」 「未加入。そういう二人も入ってないでしょ?」 「まあな。」
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加