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「はあ……。」
その時のことを思い出してまたため息をついていると、永元がこっちにふった。
「で、吉口君は?」
「ふえ!?あ、えーっと……。」
「何が『ふえ!?』よ。青春について、どう思ってるの?」
「え?うーん、青春か……。俺には関係ないものだって思ってたな。特に考えてることはないよ。」
「言い出しっぺのくせに、何もないの?じゃあ、前久保君は?」
「夕日に向かって走ろうとか、友達と朝日に向かって叫ぼうとかいうのを聞くと、青春って感じがするよ。」
「……いつの時代よ。」
「え?今はやんないのか?」
「やる人もいるかもしれないけど、青春っていうよりは友情……いや、友情も青春に入るかも。」
「そういう永元はどうなんだよ?」
「やっぱり友情といったら……青春とはちょっと違……え?何?何か言った?」
「……いや、なんでも。」
「永元にとっての青春は?だってさ。」
俺は横から口をはさんだ。
「私?そうね……友達と話してると、青春だあーって気持ちがわいてくるわ。」
「結局、お前も友情じゃねえか!」
「あとは、部活も青春っぽいんじゃない?」
「部活か。そういや、永元は部活入ってないの?」
「未加入。そういう二人も入ってないでしょ?」
「まあな。」
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