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「永元さんっすね!野球部の智亮(ともすけ)っす!よろしくっす!」
元気いっぱいのあいさつは、俺の友達の智亮だ。
「こんにちは!今日は青春について教えてもらいたいの。」
簡単なあいさつをして、永元が満面の笑みを浮かべる。
「青春っすか?もちろん、野球っすよ!野球以外に青春なんて、考えらんないっす!野球!野球!」
こぶしを握り締めて熱い声で連呼する智亮の後ろでは、野球部員が球拾いをしている。
これが青春なのか?
わからない……。
「一回やってみればわかるっすよ!吉口、やってみるすか?」
「あ、いや。俺は初心者……え!?ちょ、ちょ……。」
「みんなー!俺の友達が、野球にチャレンジするらしいっすよ!応援するっす!」
「がんばれー!」
「いや、あの……前久保ー!」
「頑張ってこい、お前ならいける!」
「おい!」
よくわからないままバッターボックスにたたされる。
そして、とりあえず思いっきりバットを振った。
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