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「もう!何よピヨちゃん!朝からピヨピヨピヨピヨうるさいんだから!」
上品なオフホワイトの寝間着に、可愛らしいフリルの付いたりナイトキャップ。
その白いナイトキャップから黒髪を逆立てるようにして、オーナーは怒っていた。
そんな無茶を言われても、ピヨちゃんはヒヨコである。これ以外は鳴きようがない。
むろん人の言葉も話せない。
多少のバリエーションを除けば、彼はピヨピヨとしか鳴けないのだ。
それに、そもそもピヨちゃんを元の姿から小さなヒヨコに変えたのは、他ならぬオーナーではないか。
「ピヨピヨピヨピヨピッ!」
『ムリ言わないでよ!ピヨピヨしか言えないんだから!』
ピヨちゃんも当然の権利として、頭のてっぺんの金色の産毛を逆立て負けじとさらに抗議した。
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