私の人生

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私の人生

今年、四十もいくつか越えた。 結婚もした。 事実上。 戸籍上でも。 二十歳と若く結婚した私は、旦那の性を名乗る事に何の不満も抱かず。 いや。 抱かなかった。 寧ろ私にとってそれが最前であったのだ。 その話は後ほどしよう。 結婚とは生活を、今までの生活を変えるものだ。 いや。 新しく生まれ変わる。 そう言った方が、私にはしっくり馴染むような気がする。 二十数年前。 私は幸せだった。 絶頂期とは、そういう時に使う言葉なのだと。 今は心底思う。 自分が一番。 最高の気持ちの一番だ。 披露宴までしたのだから、言わずもがな。 お分かりになるはず。 その日は主役なのだ。 私がそれになれるのだ。 慎重に。 間違いを少しでもおかさぬよう。 とことん旦那になろう人に甘え、選んだドレス。 招待客への料理に引出物。 髪の毛はこれで。 ブーケはこんな感じで。 メイクは? 「新婚旅行はいつでもいいの。」 「貴方忙しいもの。貴方に任せるから大丈夫。」 まあ、楽だわ。 全て言う通りにすればいいだけ。 そう言えば、すぐ期待に答えてくれる「貴方」。 ここまで歪んだ私の事は、これから書いていこうと思う。 まずご心配なさらず。 その「貴方」と私は未だ。 家族です。
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