C×Cレイン 01×狼狽

15/18
前へ
/414ページ
次へ
「ありがとうございます」  佐野が淡々と礼を告げる。  その表情はほのかに緩んでいた。  佐野としてはこれで任務完了のつもりらしいけれど、それは違う。  問題はここからだ。 「さっそくだけど、佐野の家ってどこ?」 「3号線の道路の近くにありますけど」  途端に頭痛がしはじめる。  3号線の道路は学校から北の方面にある。  南にある私の家とは正反対の位置だった。
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加