C×Cレイン 02×記憶

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「今回ばかりは……」 『うるさいうるさい黙れ。こっちは野口が一人犠牲になってんだよ、どう落とし前つけてくれる。あーあ俺もう怒ったからな、明日から覚悟しとけよ。はぁ、クソ。マジウゼー』  十文字も喋ってないのにうるさいと言う。  ウゼーと喚くくせに電話は一向に切らない。  気まぐれわがまま坊ちゃんの対応も八年目となるとさすがに慣れてきていた。  そんな自分に辟易しながら、私は北崎が垂れ流してくる文句に耳を傾けつづけた。
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