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実際に触ろうものなら、それこそ猫のごとく大暴れされて鋭い爪で引っかかれるよりもかなり痛い目にあうのがオチだけど。
この頃から北崎はガキ大将を気取っており、私は既に苦手意識を抱いていた。
その北崎が目に涙を浮かべながら左手に食玩の箱をぎゅっと握って、ふらふらと頼りなさげに歩いていたのだ。
初めは異様な光景に驚きつつも見て見ぬふりをしていたけれど、力尽きたように北崎が地べたに座りこんでいよいよ小さく体を震わせはじめ、私は居ても立ってもいられなくなった。
「どうしたの?」
蹲っている北崎に合わせて自分もしゃがみ、何気ない風を装って話しかけた。
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