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そこは先輩の認識が間違っていると思ったので、俺はすぐさま反論した。
「優しいです。だって先輩、雨の日傘に入れてくれたじゃないですか」
「普通親しい人が傘を忘れたらそうするのが当たり前じゃない」
「あの時はまだ親しくはありませんでした」
「ん? あの時ってどの時?」
「去年の12月です」
「去年? ちょっと待って、それじゃあ佐野が小学六年生のとき?」
「はい」
「私たちが知り合ったの今年の春からじゃないの?」
混乱する先輩を傍目に、少し驚いたあと冷静に考えて納得する。
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