緋炎の武将

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緋炎の武将

元暦(げんりゃく)2年、屋島(やしま)。 瀬戸内の海が烈火のごとき赤炎と化している。 それは、海を埋め尽くすようにぎっしりと船がひしめき合い、各々の船が掲げている紅蓮の旗であった。 対する瀬戸内に面した屋島の岸辺。 騎馬隊が整然と陣形を展開し、真っ白な軍旗が、青空の下にひるがえる。 無双海軍を率いる平家。 軍神義経を筆頭に、騎馬隊を率いる源氏。 両者、波を挟んで睨み合い、半刻が過ぎた頃。
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