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赤
赤が、好きだ。
君が好きな色だから。
君に似合う色だから。
はは。
君は僕が君の秘密を知ってるとは思ってないだろうね。
壊したがりの君のこと、実はちゃんと知ってるんだ。ごめんね?
僕は、君が好きだ。
僕の絵を見る、
僕の手を見る、
僕の絵の具を見る、
僕の描いた赤を見る、
欲情したような目が堪らなく愛しいんだ。
本当は君が誰かを壊すところも見ているんだよ?
毎日、毎日、毎日、毎日、毎日。
見ているから。
君のことなら何だって知ってるよ?
だってあの日、赤を全身に浴びて笑う君を見て、君を愛してしまったから。
だから、僕は沢山君について調べたんだ。
知り合いになる方法は悩んだけど、努力の甲斐あって今や君の恋人になれた。
あぁ、幸せだなぁ。
君に殺されるなら本望だし、それ以外に君が僕から逃げる方法はないよ。
どこにも逃がさない。
誰にも渡さない。
絶対に、離さない。
ねぇ、永遠に僕の赤に溺れていてね?
…まぁ、逃がすつもりもないんだけど。
僕は赤、好きだよ。
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