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押さえ付けられるほどに、乱れるシーツ
羽黒の少し甘い香水と汗の匂い…
身を折り重ねる度に、そいつの首から垂れ下がるネックレスが揺れている。
後ろで結ばれた手を背の下に敷き、身動きが出来ない状態で…
無理やり開かれた脚の間へ体を埋め込み、許可も取らず押し込まれた固い肉の感触に声を含んだ息を吐いた。
「ッッ───…きっつー
お前もっと力抜けよ、これじゃ動けねぇ」
…慣らしもしないで
いきなり突っ込むからだろ…
苦痛だけのはずが…発情期でおかしくなっている脳みそは、それを徐々に快楽へ変換していく
激しい痛みと抉るような強い快感に混乱し、カタカタと体を小さく震わせ息を乱す…
グッと目を瞑った拍子に、濡れていた瞳から涙がこぼれ落ちた
拭い取りたいが、縛られた手首ではどうすることも出来ない。
ただ隠すように顔を背けて、羽黒が気付いていないことを祈った。
「っ……お前、ゴムは…?」
「あ?…いつも付けてねぇじゃん。ピル飲めば孕まねぇだろ?」
「……そんなん、だから…女にいつも振られるんじゃねぇの…」
「ばーか、女の子にこんな抱きかたするかよ」
「……あぁ、そうかよ」
こいつ酷いな…
根が腐っているのは学生の頃から知っているが…ここまで酷い奴だったか?
なぁ、いつから俺は…
お前に『抱かれることしか頭にないΩ』としてしか、見られなくなったんだ
「…ッそろそろいいか、動くぞ」
「んっ…ぅ″……やッ…」
中を押し潰されるように、羽黒の欲を受け入れていく。
感情などにまるで意味はなく、発情したΩの体はやっと与えられた雄の偽愛に喜び、全ての刺激を快楽に塗り替えた。
圧迫感、苦しさ。
触れている体温…息遣いまで
羽黒を感じる場所が…
熱くて、気持ちよくて止めようがない
「んッ…ぁ…は、ぐろ…」
「はっ…すげぇ良さそうじゃん…お前の、そのたまんねぇって表情好きだぜ…
もっと気持ちよくしてやるよ」
途中まで押し込んだモノを浅く引き抜き…逃げられないよう羽黒の手が細い腰を掴んだ
そのまま、手に力が入ったかと思うと…
勢いよく打ち付けられた固く熱を帯びた鈍器に、際奥まで突き上げられる
切りつけられたよう衝撃に耐えられず…真っ白に塗り潰された頭で、意味をなさない潰されたような声をあげた
それでも止まることがない責苦に身体を震わせ、息も絶え絶えに喘ぎながら隠しきれなかった涙が頬を伝い流れ落ちる。
「あ"ッぁ"!?やめ"ッ もッ…ぅ"やっはぐ、ろぉ!」
「はッ…ふはっ!気持ちいいだろ?やっぱΩっていいわ、すげぇいい!一生抱いててぇ…!」
「っう…や"、ぁ!はな、せぇ!い"ッ…!だッッあ"ぁ"ッッ───!」
ガクガクと痙攣し、腰を浮かせて体をしならせる。
無理やり迎えさせられた絶頂に焦点が定まらず、不規則に浅い呼吸を繰り返した。
ふっ…と意識が遠退いた瞬間
羽黒に胸ぐらを捕まれ、重荷でしかない体の中に引き戻される
「なに勝手に落ちようとしてんだ…俺がまだイッてねぇだろ」
確かに…羽黒のモノはまだ自分の中で固く、その存在を主張していた。
…きっと果てるまで抜いてはくれないのだろう
再び動き出そうとするそいつに、慌てて声をかけ停止させる。
「待っ…て、はぐろっ…腕が いてぇ…もっ… 取って …くれ」
「あぁ…悪ぃ、忘れてたわ。…じゃ、お前このまま俺の上に座ってくれよ」
「取って…くれねぇの?」
「…俺のこと頑張って気持ちよく出来たらほどいてやるから、なっ?」
まるで優しくあやすように、羽黒の手が濡れた頬を拭って髪を撫でた。
その手の温度だけでも、温かいと勘違い出来る俺は…愛に飢えているΩの本能に、随分と毒されている…
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