1869人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前さぁ…好きだよな、俺の顔」
「……は?」
「っと…体もか、ガキの頃から俺の頼みは何だかんだ受け入れてくれるもんな
なぁ…金髪もどうよ?彼女がしてほしいって言うからやってみたけど…以外と良いだろ。惚れ直したか?」
「…それでっ、振られてんなら…
あんま良く、なかったんじゃねぇの…」
「ッ…違ぇよ。振られたのは、三股してたのがバレちまったからだ。染めたときはカッコいいって喜んでくれたんだぜ
どうだ?似合ってるだろ」
「っ…ンッ…いいんじゃ ね?ハッ…お前が、いいっ…なら」
「適当だなぁ…千寿がどう思ってるか聞いてんだけど」
「ンンッ…うるさッ…ぁ、も…動き、ながらッ喋んな!っ…はッ…そこっ、やめッ…」
徐々に早くなる腰の動きに、体が激しく揺り動かされる
くの字に折り曲げられ、押さえ付けられた体勢では逃げようもなく…与えられる快楽に情けなく喘いでは、震える手でシーツを握りしめた
「…なぁ、しばらくここに泊めてくんね?彼女の家追い出されちまうわ、浮気は張れるわで今相手がいねぇんだよ。
お前、発情期の間は仕事休んで家にこもってんだろ?大学行ってる間は構ってやれねぇけど…夜になったら満足するまで抱いてやるし…良い案だと思わねぇ?」
「なッ…てめっ…ンッ…なに、勝手にっ…!」
「いいだろ?お前も抱いてもらう相手探す必要なくなるし、一石二鳥じゃね?」
「っなこと、頼んでっ…んンッ!やめっ…も、入らなっ…」
一度ギリギリまで抜き出したモノを、ゆっくりと奥深くまで差し込んでいく。
コツコツとその窄まった壁を何度も叩くたび、千寿は身を震わせて快楽から逃れようと身を引いた
…脚を取り押さえ、自身を奥へ奥へと押し込もうとする…
その壁を抉じ開けたかった
「ぅ…やッぁ…羽、黒っ…しつけぇっ…そこッやだっ…て」
根を上げ始めた千寿を見下ろし、涙で濡れている目元を軽く拭う。
実は甘えたなこいつが、優しくされるのを望んでいるのは知っていた。
少し優しく触れてやれば、随分と大人しくなることも…
所詮βでしかな自分には、千寿の全てを手に入れることは出来ない。
Ω相手にβが本気になっても意味がないし、お互い体目的のお遊び程度が丁度いい…
それでも…他のβに抱かれていると思うと、あまりいい気がしなかった
後悔と嫉妬に似た、よく分からない苛立つ感情。
だが千寿は別に、抱いて貰えれば相手は誰でもいいようで…
「ッ…千寿っ…中に出していいか?そろそろ…イきそ…っ」
「なっ…!やッ、め…ぁ"ッ飛ん、じゃ…!」
「いいぜ…飛んで。ピル飲ませといてやるし…風呂にも入れて…出したモン掻き出しといてやる…からッ……ンッ…!」
吐き出した精液を、決して形に成りはしない母体の中へと押し込む…
それを喜ぶように、Ωの体は大きく跳ねて息を止め…ギュッと自身を突き刺す肉棒を締め付け、肩を震わせた。
本人の意思とは関係なく、必死に孕もうとする姿に酷く興奮する…
ずっと友達でしかなかった千寿を犯したあの日から…抗えないΩのフェロモンと絡み付いてくるような体の抱き心地に、すっかり病みつきになってしまった。
本気になど、なれはしない。
俺は抱きたい、千寿は抱かれたい。
…体だけの関係。
普通のΩはαに抱かれて番を得ようとする。
βの自分にΩのセフレがいるなんて言ったら、大抵の奴は羨ましがるだろう…
「んじゃ…今日からよろしくな。…千寿」
糸が切れた人形のように動かなくなった…千寿の髪を掻き上げ、額に手早くキスをする。
手に入らないと分かっているものを、傷付けないよう触れるほど俺は器用じゃないし
…俺以外の男にも、発情期を理由に足を開くこいつに…
優しく出来る余裕もない
最初のコメントを投稿しよう!