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中学の時はお互い馬鹿だったので、喧嘩をするたびに口よりも先に手を出して殴り合った。
だがそれも、自分達にとってじゃれあいの延長線で…どちらかが揉め事に巻き込まれれば、何も言わなくても後ろについて手を貸した。
授業をサボっては鍵が閉まっている屋上の扉の前で駄弁り…ゲーセンに寄っては絡んできた上級生を返り討ちにし、逆に喝上げして得た金で遊ぶ…
決して健全ではないが、一緒にいて楽しかったし…隣にいて居心地が良かった
だから偶々羽黒と選んだ高校が被った時も、素直に嬉しかった。
また…三年間、隣にいることが出来ると…
…そんな思いも、こいつは薄い紙でも千切るように容易く破いていく
同じ地元から近い高校に入学し間もないうちに、初めて発情を起こしΩだと気付かれた…
半ば無理やり押さえ付けられ、つっかえ棒だけで閉じたドアの教室で…声を必死に殺して抱かれた時から
羽黒の俺を見る目は変わっていったんだろう
一回抱いて味を占めたΩの体に、Ωは孕むことしか能の無い、弱い存在だという一般的な考えが合わさって生まれた…独占欲と強い支配欲
こいつがαだったら、間違いなくこのうなじは噛み痕だらけだ…
だから、βでよかった
羽黒が求めているのは、Ωの身体だけだから
「…千寿、もう怪我させたくねぇんだ…でも煽ったのはお前だろ?
…飽きたなんて言うなよ…俺はまだ手放す気ねぇから」
切れた唇の上を羽黒の舌がなぞった。
痛みに身を離そうと足掻いたが、頭と背に回された手に押さえ付けられ逃げられない。
差し込まれる舌に追い込まれ、ゆっくりと絡み付く熱に頭の中がのぼせたようにボヤけてくる…
そのまま押し倒され、無遠慮にタオルケットを剥ぎ取られた
体を撫でる力強い掌に、勝手に力が抜けていく。
っ…クソッ
結局こうなるのかよ…
さっき抱かれたばかりの体は、熱しやすくて自制がきかない
もっと触って欲しくて、身体の奥が疼き始めた
…どうせ抵抗したところで、この体で勝ち目がないのは分かってる。
これ以上酷くされたくもない。
だったら、大人しく受け入れたほうが身の為か…?
…いや、どっちにしたって辛いことに変わり無い
「ッ羽黒…発情期終わったら、店に来い…」
「は…?何で」
「いいからっ…あと一発殴らせろ」
「んだそれ…あぁ、素面でも抱かせてくれんなら別にいいぜ。お前、発情期中しかヤらせてくれないから」
…こいつって本当、それしかないのな…
「誰が…発情してなかったらお前なんかに抱かれるかよ。他のΩでも見つけて来たらどうだ…」
「…そうかよ。じゃあいいわ…めんどくさっ」
ッうるせぇ…
あぁ、またやった
もっと素直に…
どうしたら、前みたいに話せんの
「もう黙ってろ…入れるぞ」
急に後ろへ押し当てられたモノの大きさに思わず身を引いた。それでも抉じ開けようとしてくる圧迫感に息を詰める
「ぁ…待って、まだッ」
バイブに塗りたくられたローションのお陰で、ズルズルと狭い中を固い凸凹とした物が押し入った
飲み込んでいく異物の気持ち悪さに口を塞ぐ…
冷たい、固い…苦しい
それ全部入れて大丈夫なのかよ…
ッ怖、い…お前っ…
やめろって言ったら、止めてくれんの…?
「ッ……はぐ、ろ"っ…無理ッ…抜け、っ…」
「はっ、ビビりすぎだろ?…力抜けよ、すぐ良くなる」
乱れた髪を羽黒の手が撫で付ける。
再び口を塞がれ、肌に当たるシャツを握りしめた…
「千寿…しっかり楽しめよ」
カチッと、何処からともなく音がした途端…
バイブ音が身体の奥で鳴り響いた。
暴力的な快楽がせり上がり…頭の中がぐちゃぐちゃになって…
自分とは思えない喘ぎ声を上げながら、ガタガタと震える体を突いた玩具が…中を痛いぐらいに掻き回した…
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