最後のサンドイッチ

2/4
前へ
/12ページ
次へ
 昼食と言っても色々ある。ラーメンやカレーなどのオーソドックスなものもあるし、寿司やステーキみたいな少しお高いものもある。幸いにも昨日が給料日だったからそっちでも全然イケる。  まあ今日は仕事に疲れて有休を使って久しぶりの休みを漫喫しようと思っていたのだ、多分封筒が来なくても同じことをしただろう。  というわけで来たのは東京駅。横浜の繁華街とか行きたかったが億劫になったので結局近場を選んでしまった。あ、でも神田の方がいいのありそう……  (さてと……)  そう思って例の地下街でキョロキョロとお店を見渡す。なるほど、確かに食べ物屋が多いな。しかもどれも美味しそうでどこにしようとも目移りしてしまいそうだ。  (う~ん………でもな~………)  どれもこれもこの場所で食べずとも食べられそうなものばかり。それを考えてしまうと貪欲な胃や腸が氷水をぶっかけられたように萎えてしまう。それほどまでに死というものは重いのか、と思ったがよくわからないので考えないようにした。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加