30人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ
不思議な空間
「あれ?良い香り〜」
そのお店を見つけたのは……
私が高校二年生十七歳のある日だった。
土曜日の夕方頃かな?
道場は商店街の外れの住宅街。
普段は気にもとめないのに、甘いような香ばしいような?癒されるような香りに
誘われるように自転車を止めた。
その建物は蔦の絡まるアンティーク調……
引き戸の入り口左右に大きなガラス窓。
向かって右には、おじさんが機械の前で何か豆をザルの上でチェックしてる部屋。
その機械から延びる銀の煙突から良い香り?
あとで珈琲焙煎室なんだと知る。
左には待合とカップやポットなど
珈琲のための用具を展示してる棚。
そして豆を販売するカウンターが見える。
全てが木造で落ち着いた雰囲気。
その奥には藍染ののれんが掛かってる。
そこはなんだろう?
僅かなすき間に見えるのは椅子?
気になるけど、この日は稽古に行く途中。
念の為、営業時間やら定休日などを
目視で覚えて稽古に行った。
最初のコメントを投稿しよう!