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そんなある日、僕らが中2の夏だった。
いつものように放課後、大沢の家の下に集合すると大沢があるものを手にとって現れた。
「ジャーン、サバイバーショット、買っちゃった」大沢が自慢げに言う。
「なにそれ? エアガン?」
「違うんだな、赤外線で相手を撃ちとる光線銃さ」
「すげえ、見せて見せて」みんなが集まる。
それはマシンガンに似た銃で、彼お得意の塗装術でガンメタリックに塗られていた。
「この銃の方はサイコブラスターといってね、赤外線の光線が無色でとび放たれる。まあ、射程距離は100メートルかな。」大沢の説明は続く。
「すげー、それでそれで?」
「この銃から出ている有線の先にあるサイココンバーターを頭に装着するんだ。」
たしかに銃からは黒いビニール線のようなものが出ていてその先には頭に回して付けるベルト状のものがあり、さらにベルトの一部に筒状のものが付着されていた。
筒は先に赤い点灯ランプがついており、その下には赤い○状のランプも装着されている。
「サイコブラスタ―から放たれた赤外線が敵の赤い○に当たるとこの頭のサイコインバーターに内蔵された振動装置がゴロゴロ振動して『あなたは撃たれました』と警告してくるわけさ」
「すげー、死んだってことだな」
「いや、3回の命がある。1回当たるとランプはピッピッピだが2回目以降はピーピーピー三回目はピピピピピだ。もちろん音はしないけどね。4回目には光が消えてゲームオーバー」大沢は手短に説明した。
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