第2章 噂の彼女
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そんな場面を、陰から見ている人がいた。 上野陽色を好きな中兼朝菜だ。 その日の放課後。昇降口で中兼朝菜が、私を待っていた。 「坂本さん。ちょっといい?」 「は、はい?」 カバンを前に持って、ビクビクしながら、校舎の裏に連れて行かれた。 「率直に言うけれど。陽色の事、どう思っているの?」 「どう思っているのって、嫌い。」 「は?」 「えっ?」 私、何かまずい事でも言った?
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