第2章 噂の彼女

4/5
前へ
/21ページ
次へ
そんな場面を、陰から見ている人がいた。 上野陽色を好きな中兼朝菜だ。 その日の放課後。昇降口で中兼朝菜が、私を待っていた。 「坂本さん。ちょっといい?」 「は、はい?」 カバンを前に持って、ビクビクしながら、校舎の裏に連れて行かれた。 「率直に言うけれど。陽色の事、どう思っているの?」 「どう思っているのって、嫌い。」 「は?」 「えっ?」 私、何かまずい事でも言った?
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加