第2章 噂の彼女

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「何で?」 何でって、あなたに教える理由あるか? 「ちょっと、ごめん。朝菜。」 上野陽色は、中兼朝菜を退けると、私の元へ来た。 「どうせ、マッつんに地図持って来いって言われたんだろう?」 「えっ!?何で知ってるの?」 「次の授業、マッつんだろう?それで資料室って言ったら、地図に決まってるじゃん。」 そう言って上野陽色は、私と一緒に、社会科の資料室に来てくれた。 「あった。これだ。」 およそ私の身長くらいある地図は、私一人じゃ持てない品物だ。 「俺が持つよ。利恋ちゃんには、難しいでしょ。」 上野陽色に言われ、ドキッとしてまう。 案外、優しいところあるんだな。
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