さんにんで

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「ねえ、肝試し行かない?」 夏休み、私は友達のリエと一緒にヨウコの家に遊びに来ていた。 「うちの近くによく出るって噂の家があるの!」 「えーホントに?面白そう!メグミも行くよね!」 「う、うん」 二人がノリノリで、私は行きたくないと言えなかった。 夜、街灯もない暗闇にぽつんと佇むボロボロのその家は見るからに何かが出そうだった。 「ねえ、皆で手繋いでいかない?」 「何、メグミ怖いの?」 「メグミって怖がりだもんねー」 二人と手を繋ぎ、家の中へ入った。 二人は楽しそうだったけど私は怖くて怖くて仕方がなかった。 でも、しっかり繋いでぐいぐい引っ張ってくれる二人の手に勇気づけられて家を探索した。 特に何も出ないまま、玄関を出て手を離した。 「結局何も出なかったねー」 「ホント、おかしな事もなかったし」 「でもリエ、実は怖かったんでしょ」 「え?全然怖くなかったよ。何で?」 「だって、途中で私の手繋いだでしょ。凄い力で引っ張られたよ。メグミより強かったもん」 「え……私、まんなかだったよ。それにリエとメグミに凄い引っ張られたし…」 私の両隣にも、二人はいた。 私達は、誰と手を繋いでたんだろう。
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