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二十歳を超えた僕は、今も、あの日の感情を追い求めている。
そのために、たくさんのものを買った。やっぱりガソリンは必須。車に、キャンプファイヤー用の大きなマッチ、そしてドローンまで買ってしまった。ドローンはおやっさんのところの工場で、色々加工してもらっている。僕は家を出る前に、テレビのニュースをつけた。必死そうな表情のキャスター、中継でなんとか様子を伝えようとひしめき合うレポーターにカメラマン。ふん。バカらしい。こういう奴らは、命を無駄に消費しているなんて、僕は思わず考えてしまう。本当の生き方ってのは、こういうものさ。心の中でつぶやくと、僕は静かに行ってきます、と言った。
「行ってらっしゃい」
親愛なる僕の妻が、そっと言って手を振った。僕は頷いて後ろ手に玄関の戸を閉めた。
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