記憶は人を…

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キャンプ用のマッチ、ガソリン、その他諸々を手に再び家の中に入った。ガソリンをあちこちに撒く。ガソリンやガスというのは、本来無臭のものである。しかし、その可燃性からわざといやーな臭いが付いている。僕は臭いではなく色が付いているガソリン(もちろん裏のルートで手に入れた)を使う。その方が周りには気づかれにくいし。あ。作戦変更。いいことを思いついた。 粉塵爆発。粉が充満しているところで火をつけると爆発する。一度やってみたかったんだよね。僕は小麦粉を求めてキッチンに入った。 家の中には大量の小麦粉があった。パンでも作っていたんだろう。僕は独り合点して、大量の小麦粉を寝室に持っていった。きちんと窓を閉めてから、僕は一度寝室の外に出た。少しだけ扉を開けた状態にする。そこから、封を切った小麦粉を袋ごと投げ込んだ。視界がすぐに真っ白になる。よしよし。僕は舌なめずりしながら、寝室の扉を閉めた。
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