君を思う気持ち

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『うぅ... うぅ、ユミ〜〜 』 『里桜〜、泣かないでよ〜。 』 『だって...、まさかユミがいるなんて... 』 ビックリして泣いている 里桜の涙を優しく拭いているユミ。 『里桜、これから花嫁さんになるんだから 泣いちゃダメだよ?目が腫れちゃうじゃん。』 『うん...、でも... こんな... 嬉しすぎる...。 ユミ、ありがとう。ホントに... ありがとう。』 俺はユミに持っていた荷物を渡して 『里桜、それじゃあ... あとでな?』 頭を撫でて、頬に一瞬触れると ニコッって笑って頷いた。 俺はユミに里桜を託して 自分の着付けの部屋へと移動。 袴姿になり部屋から出ると お義父さんとカイトが来ていた。 『お義父さんっ、今日はありがとうございます。カイトも来てくれてありがとな?』 『川島先生...、あ...、川島君。お礼を 言うのは私の方だよ、本当にありがとう。』 ………………?? 『父さん、もう泣いてる?』 カイトが言うと 『な、泣いてないからっ。』 と慌てていたけど 実は俺も泣いてる?って思った。 『川島さん…、すごいっ、カッコ良い〜!』 『ははっ、ありがと。』 カイトはこの春、中学生になっていた。 三人で話していると別の建物の方から 『おぉ、袴... 意外と似合うな!』 『よぉ、忙しいのにわざわざ悪かったな?』 『いや、俺がいないとダメでしょ? もう、会場の映像と写真はバッチリだから。』 そう言って 弟のシュウジはドヤ顔をしていたーー。
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