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『絋、今日は撮影が終わったら
アヤカさんのお店で食事でしょ?』
『うん。そうだよ?予約してるから。』
『楽しみ〜。入籍した日も行ったよね?』
『ははっ、そうだな。今日も楽しみだな?』
里桜には撮影が終わったら
また、アヤカさんの店を予約したと言った。
アヤカさんは俺の同級生の
清水の奥さんで創作料理店のオーナー。
バーテンダーだった清水が
地元で自分の店を出すと帰郷した時
東京で飲食店のプロデュースの
仕事をしていたバリバリのキャリアウーマン
だったアヤカさんが清水を追って、こんな
田舎へとやってきた。
今では夫婦で自分の店を持ち
子供も二人生まれ、幸せに暮らしていて
俺達とリョウ達も含めて
家族ぐるみの付き合いをしている。
だから里桜は全く疑わず
撮影とその後のアヤカさんの店に
行くことをすごく楽しみにしていた。
当然、清水夫妻も今日は来てくれる。
里桜...、驚くだろうな......
『絋...?どうしたの?なんか、笑ってる... 』
『あっ、いや...。
里桜の花嫁姿を想像して、つい... なっ?』
ヤバいっ!
気付かれてないよな...?
食事の後片付けをして
里桜はさくらと少し遊んでいた。
〝にゃあ〜、にゃあ〜ん。〟
里桜に甘えるさくら。
『さくら〜、お利口さんに待っててね?』
〝にゃ〜ん。〟
『ふふっ、さくら...
〝は〜い〟って返事したみたいだね?』
『ははっ、ホントだ。
里桜、そろそろ行く時間が近づいてるぞ?』
『は〜い。』
さくらみたいに可愛く
返事をするとワンピースに着替えて
『準備OKだよ?』
と最高の笑顔で言ったーー。
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