君を思う気持ち

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固まっている里桜... ギュッと手を握り 少し屈んで里桜の顔をみる。 目をパチパチさせて 『えっ...、なんで... えっ?これ... 私たちの.....』 ジーッと映像を見ている里桜。 『里桜...?』 『絋...、なんだろ... これ...。どうして?』 『里桜...、さぁ、行こう。』 俺は里桜の腰に 手を添えて進むように促した。 でも、固まっている里桜の足は なかなか動かない... 『里桜?みんな、待ってるよ。』 『えっ?みんな...って...?』 里桜はやっと〝バッ〟っと俺を見上げる。 里桜に笑いかけると スタッフさんが開けてくれたドアから ゆっくりとゲストハウスの中へと視線を移す。 頭を振って 言葉にならない程驚いて涙が溢れ落ちた。 〝どうして...、信じられない...... 〟 息が苦しそうにしている里桜の 腰にグッと力を入れて抱えると こっちを見て 『絋...、もう... もう...!うぅ... 』 と泣きながら微笑んだ。 『俺は、何もしてないんだけど... みんなが里桜の幸せな姿を見たいって... 自然とこうなったんだよ。』 パーティー会場へ足を踏み入れると みんなから 〝結婚、おめでとう!〟 〝里桜〜、可愛い〜〜っ 〟 〝川島っ、里桜ちゃんを離すなよっ!〟 〝里桜、おめでとう。幸せになるのよ?〟 みんな今までのことを知っているから 色んなことを思い出して涙ぐんでいる... 里桜もたくさんの祝福を受けて 更に泣きながらみんなの中へと進み 用意されていた俺たちの席へ着くと ユミがマイクを持ち話し出したーー。
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