家 族

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里桜のウェディングドレス姿を 見たときから、漠然と思っていたこと... お義父さんも里桜の花嫁姿を 見たいだろうな、見せてあげたかったなと。 男手一つで小さな里桜を育てた 大切な大切な一人娘だったはず。 一時期、大きな確執があったとしても... そして、俺は旅行中も 申し訳ない気持ちがどこか心に残っていた。 結婚式で撮った写真は 里桜が何枚かスマホで送っていて とても喜んでいたし フォトブックやDVDが出来てきたら 実家へ見てもらいに行こうねと 里桜も話してはいたけど… 俺はお義父さんにも結婚式に 出席して貰えば良かったと後悔をしていた。 旅行から戻り お土産を渡しに行った先々でも 《本当に素敵ねぇ、 カラードレスも似合うだろうね… 》 《里桜ちゃんなら、 ピンクとかもきっと可愛いよね?》 《里桜ちゃんの白無垢や色打掛も見てみたい》 なんて、口々に言われて 確かに… 絶対に可愛いに決まってる。 大体の地元の結婚披露宴だと 白無垢、色打掛、カラードレス そして…、ウェディングドレスを着る。 そんな事を皆んなに言われても 里桜はウェディングドレスを着れただけで 幸せ過ぎて夢のようだと話して微笑んでる。 今まで色んな事があった いくつもの辛いことを乗り越えてきた里桜。 昔、結婚の目前までいった 心から信頼していた相手からの裏切り それらを乗り越えて これから幸せになろうという矢先の事故ーー。
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