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膝の上でミケを撫で可愛いと連呼している彼女の肩を掴み、キスをした。
唇が触れ合うだけの、いつも通りの軽いキスをこなした後、離れようとする彼女の後頭部を押さえつけ逃がさないようにして舌を入れた。
ンフッと漏れる鼻息。でもそのまま口腔内を味わい続ければ、彼女も呼応し吸いついてくる。息苦しくなるまで唾液を混ぜ返すジュクジュクした音を奏で続け、唇を離せばそこに表れていたのはお互いの欲した表情。
ニャンとミケが彼女の膝から降りた。
高校に入って付き合い始めた由紀とは、清い関係が一年余り続いたあと、キスキスチュッチュッをマスターしたところだった。その先はまだ未体験ゾーン。もうそろそろ最終段階のドッキングに移行して差支えないんじゃないかなと、多分お互い悶々としている高校二年の夏だ。
興味はある。十二分にある。ありすぎるくらいある。
「お母さん、帰ってくるかもしれないんでしょう」
そっと胸に触れた手を押し返して、真っ赤な顔の由紀が問う。
「まだ来ない。気にすんな」
「アレあるの」
おっとそこまでは頭が回らなかった。こんな展開になるとは思っていなかったし、こういう時のため買い置きしておけばいいんだろうけど、それこそ家族に見つかったらえらいこっちゃと、確実に使用する予定の時に用意するつもりだったのが裏目に出たか。
「ない……けど大丈夫じゃね?」
「やだよぉ、そんなの……」
そうだよな、うん、そうだよな、うん、だよなー分かるよ。どんなテキストだって避妊しない性交はNGって書いてあるわ。
「ゴメン、でも止まんね。好きだよ由紀」
体重をかけてそのままベッドに押し倒す。胸を押され抵抗されるが、その腕を取って彼女の上に乗っかる。やだカイトちょっと止めてと叫ぶ口をまた塞いだ。
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