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「じゃあ山中さん、インタビュー有難うございました」
「あれ、もう終わりですか?」
「ええ、終わりました。良かったら消えてもらうって事、可能ですかね?」
「ちょっと、どうだろう。意識して姿現してるわけじゃないから」
「はあ……」
「では、自分はとりあえず定位置に戻ります。その内波長が切れるでしょうから、それまで見えるのは辛抱して下さい」
そう言うと山中さんは又、ふわぁっと天井に浮かんだ。
気のせいか右やら左やら前やら後ろやらに、いや部屋中に幽霊の気配を感じる。天井を見ると、山中さんはもう俺の事なんて興味なさ気にただプッカリ浮いている。もう、ヒンヤリなんて呑気なもんじゃないぞ。
俺は、翌日一番で不動産屋に行って他の物件を紹介してもらう事にした。通常家賃のヤツな。でも、山中さんの言い方からしたら何処に行ってもウヨウヨいるのは間違いない。
──ただ波長が合うかどうかだ。
追記=YouTubeにアゲようと思ったら、俺が一人でしゃべってるだけの映像だった。
クソ───っ!!
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