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「ボクは斉藤といいます。あの〜お名前いいですか。やっぱ名前が分かんないと話しづらいし。それと、録画してもいいっスかね?」
俺は幽霊の許可を取って早速録画を開始した。
「じゃ、お名前からお願いします」
「あ、自分は山中宗男。享年は四十八です」
「はあぁ、若かったんですね。立ち入った事を聞いていいっスか」
「ええ……」
「あの~、首吊りされたんですよね」
「えっ? いや自分は病死ですよ」
「いやいや、不動産の人がここで首吊り自殺があったって」
「ああ、それは自分の後の後のもっと後の住人ですよ」
「えっ? あなたと違うんですか。じゃあ、あなた、どちらさんですか」
「えっ? 自分も昔ここに住んでいたものですけど。う~ん、八十年以上前になりますかね」
えっ? なになに? 俺はもう、ゾクゾクして面白くなってきちゃって、もっと突っ込んでみる事にした。
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