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(side 冬馬)
今日は同じ会社の人に誘われての合コンだった。こういうのはいつものこと。俺もみんなでわいわい飲むのは好きだから、つい誘いにのってしまう。
いろんな女の子と遊ぶのも大好きだった。遊びすぎて特定の彼女もいたためしはない。でもそれなりに楽しい。そう思っていた。少し前までは。
最近は違う。それもこれも……。
とくに女の子と遊んだ日は、無性に輝に会いたくなる。合鍵を持たされている俺は、時間なんて関係なく、ここに来てしまう。
なあ、輝。これはどういうことなんだ? 普通、合鍵ってどうでもいいと思っているやつには渡さないもんだろう?
でもまさかな。輝はいまもあいつが好きなんだから。
「朝帰りするなら自分のマンションに帰ってよ。なんでわざわざここに来るの?」
「だってここからのほうが会社に近いし」
「それじゃあ、なんのためにひとり暮らしをはじめたのかわかんないじゃない」
ひとり暮らしをしているマンションがあるのに、ここに来る理由を輝が知ったら驚くだろうな。てか、引かれないか? 俺の気持ちを知ったら……。
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