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銃の男も近づいてきて、2人して夏美の体を引き起こす。
軽々と持ち上げられ、夏美は恐怖に震える。体格のいい男達から見れば、彼女など子供みたいなものだろう。
あっ、ああぁ……。いやぁっ!
一人に両手首をつかまれ、吊し上げられてしまう。さっきのダメージ、そして男の圧倒的な力により、夏美は抵抗することもできない。
銃の男が夏美の顎に手を当て、上を向かせる。そして、その目の前に銃口を突きつけてきた。
「お、お願い、やめて……」
ふるえる声で哀願する夏美。
男は夏美の頬を握り、力を入れた。無理矢理に夏美の口を開く。
あ、あぐぅ……。
怯えて目を見開く夏美。
男は銃口を夏美の開いた口に差し入れた。そして「ちっちゃくて可愛い顔だな」とニヤリと笑う。
いや、いや、いやぁ……。
夏美は何度も小刻みに顔をふり、助けを求める。
その仕草を見て、男達は顔を見合わせ、嬉しそうに笑う。
た、たすけてっ!
口の中に冷たい鉄の味を感じながら、夏美は声にならない悲鳴をあげた。
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