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隣の教室を探っていた男達が2人、飛び出してくる。
自らその2人に向かって飛んでいく鷹西。
ジャンプし、着地とともに一人の鼻先に頭突きをお見舞いする。もう一人が掴みかかってくるが、鷹西からしたら願ってもないことだった。
おりゃぁっ、とかけ声もろとも、体落としで投げ飛ばす。いや、叩きつけるといった方がいいだろう。
2人、ピクリとも動かなくなった。
別の教室を探っていた者達も出てくる。
鷹西は逆にすぐそばの教室に飛び込んだ。
「待て、こいつっ!」「野郎っ!」と口々に罵声を飛ばしながら、男達が追ってくる。手にはナイフを持っていた。3人だ。
だが、鷹西は余裕で待ち構えていた。
入り込んできた男達に、次々に椅子を投げつける。
ギャッと叫びながら、一番前の男が倒れた。
回り込んできた男がナイフを繰り出す前に、鷹西の方から懐に飛び込み腕を掴む。そして思い切りねじり上げると、男は呻き声をあげながらナイフを落とした。
最後の一人がナイフを突き出そうと身構えたが、鷹西はそいつに向かって腕を掴んでいた男を突き飛ばす。
2人の体がぶつかり合った。そしてその瞬間に合わせて、思いきり飛び上がり、蹴りつける鷹西。
倒れた男達が上体を起こそうとしたところを、鷹西は無造作に蹴り上げていった。それこそ、サッカーのフリーキックのように。
男達2人は無残に転がった。意識は蹴られたボールの如く吹き飛んでいる。
最初に椅子をぶつけた男がよろよろと立ち上がったが、鷹西は「寝てればいいのに」と溜息をつきながら近づき、拳を振り上げ、男の顎を打ち抜いた。
男は腰からガクッと落ち、グシャッという感じでその場に倒れ込んだ。
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