331人が本棚に入れています
本棚に追加
ば、馬鹿な。何が起こっているんだ?
原木は震えながら、ようやく自らも銃を取り出した。だが、どこへ銃口を向ければいいのかわからない。
残り3人の部下達も、それぞれ別の方に向かって銃を構えているが、恐れからかその先が震えている。
そのうちの一人、最も怯えのひどい部下の真横に、Rが姿を現した。
「うわぁっ」と部下が銃を向けようとするが、Rはその腕を素早くとり、銃の向きを変える。
他の部下2人が標的となった。乾いた銃声が2つ響き渡り、その2人は倒れた。弾丸は見事に心臓を貫いている。
唖然とする最後の部下。Rに自らの手を掴まれ、銃爪をひかされたのだが、それが信じられないとばかり目を見開いている。
Rは彼から当たり前のように銃を奪い取ると、一瞬のためらいもなく心臓を打ち抜いた。
そして、消えた――。
もはや声も出せず立ち竦む原木。
腕の立つ男達のはずだった。それが、あっという間にみな骸と化した。
最初のコメントを投稿しよう!