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「─────準備完了致しました。ターゲットを待ちます。」
通話を終了させる。
男は壁に軽く寄りかかった。壁を挟んですぐ隣からは竜堂組の組員たちが談笑している声が聞こえる。
男は静かに息を吐き、自身の手を見た。
「馬鹿だな。自分で決めたことだろ…?」
その手は白く、見るからに震えていた。
男は強く目を瞑ると目線をターゲットがいるであろう方向に移した。
「……柚希。」
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