エドモンド・スノーの苦労の日々

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 トキメキ〜と豪語しながら、血まみれの手元をわきわき動かし訴えてくる。 「気のせいでしょうか? いつも遺体をうっとり眺めてらっしゃるのは」 「あれはあれ。だって、同じものは飽きるし。なんでも新鮮が一番!! 刻み方変えて、あれこれ調べたいのに足りないし。患者じゃ縫わないといけないし、それ以上できなくてつまらない。 新たな出会いはスパイス入り混じり、熱く萌えるものなんだよ」  あっ、また燃えるではなく萌えると言ったなと、顔が引きつりそうになりながらなかなか慣れない彼の変人具合にエドモンドは身体を強張らせた。  そんなエドモンドの反応など気にしないサイラスは、さあ、早く遺体になりなよとばかりにうっとり患者を見ながら「トキメキ欲しいな」と告げている。心なしか台の上の男の手がぴくりと動いたように見えた。  エドモンドは懸命にも黙した。 「うーん。やっぱりダメかな。綺麗に無駄なく使う自信あるんだけどな。仕方がない。縫うか」  いや、それは躊躇うことなく縫ってあげましょう。治療しに来て、遺体になりませんかなんてお誘い受けるとは誰も思わない。  哀れな患者を横目に、やっぱり逝くときはぽっくり老衰自然発火希望とエドモンドは気持ち新たにする。 「ああ、もうちょっとこの辺とかあの辺とかいじくりたいのになぁ。縫うのか。縫わないとダメなのか」
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