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☆以下、ネタバレを含む解説☆
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■双子の“調停者”■
“世界と物語を紡ぐ者”の紡いだ魔力から同時期に造られたルシアとは、血を分けたならぬ魔力を分けた姉弟。
同性同士ではなく女性と男性に分けられたのは、陰と陽の性質を持たせる故。かつ、万が一の際に魔力の受け渡しの流れがいい(房中術に近い気の流れ)を期待しての所業だったとされています。
しかしながら、ルシアもルシトも各々が魔力の扱いに細心の注意を払い、魔力枯渇を起こさぬ行動を心掛けているため、万が一の事態が今まで起こっていないのが現状。
■“風の申し子”■
“世界と物語を紡ぐ者”から“風属性”の魔力を濃く受け継いだのがルシトであり、彼が最も得意とするのが“風属性”魔法。
ルシトの“風属性”とルシアの“大地属性”は相対する属性であり、互いの欠点を補い合っています。
“風属性”魔法は攻撃魔法や補助系魔法に富んでおり、風の力を自在に操る故にルシトは『風の申し子』の異名を持つに至りました。
■“神官将”の役職■
【片翼の鳥~出会いと別れの物語~】の第一幕で語られたように、ルシト(とルシア)は表向きではエレン王国の魔法兵団に所属する王宮勤め。
魔法兵団では“神官将”と呼ばれる司令官の立場を担い、有事の際は中隊規模の軍を率いて戦場に立ちます。
いずれ物語が進み戦禍に見舞われた際には、ルシトは冷静沈着さを以てして一軍を率いることになるでしょう。
■生い立ちへの険悪■
【死ニ至ル呪イ~望郷の想い出~】【片翼の鳥~出会いと別れの物語~】で度々と語られるようにルシトは自身の生い立ち、もとい“世界と物語を紡ぐ者”に対し、強い険悪感を抱いています。
それ故に自身を『仮初の魂を持ったまがい物』と卑下し、時に自暴自棄ともいえる言動を見せることも。
それにビアンカは引っ掛かりを覚えつつ、詳しい話は物語が進むにつれて明らかになっていくと思います。
その際はルシトやルシアにどのような想いがあるのか、見届けていただけると幸いです。
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