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まぁ、そもそも彼氏のいない私には遥か縁遠いことだけど
そんなことを思いながら、コンビニで購入した珈琲カップの底に残った濃いめの珈琲をストローで一気に啜った。
空気を含んだために少々派手な音が鳴る。
金森涼香は空になった珈琲を少し離れたゴミ箱に投げ捨てた。
適当な投げ方だったが、ほぼ空であったゴミ箱に見事に入った。
投げやりな気分になっていたが、綺麗に入ったことでいくらか気分が晴れた涼香はネットサーフィンを再開した。
目的は、ボーイズラブ小説。
高校の時に男子と男子がもみくちゃになるようなじゃれあいを目にした時にキュンと来てから、そっち方面に涼香は目覚めた。
最初はじゃれあってる中の男子に恋してるからだ! と思っていたが、他の女子の恋ばなを聞いている内に「あれ、なんかちがくね?」となり、大変お世話になってるインターネット様にお尋ねして自分の胸の"キュン"の正体に気づいた。
だが、それは"仲間以外にはきもいオタクでしかない"ということをよーく理解していたので表向きは「かっこいいよねー、好きかも!」ですまし、内なる秘めた思いでは「んがぁああ肩抱き合ってるいいぞもっと密着しろぉぉお!! ああああ目が萌え盛るぅぅ!!」と、荒ぶっていた。
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