勿論私は腐女子ですが何か

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「んー、で……何で私?」 『一番頼れそうだから!』 「え、どこが」 『だっていつも冷静じゃん! それに2人に会ったことあるし……とにかく来てよー、1人じゃ心細いのよー!』 冷静。 確かに涼香は男の前では特に冷静だった。 何故なら、あーこの人受けが似合いそうだなー、とか、あーこの人は意外とギャップ萌えタイプの硬派に見えて実は甘えたタイプでたぶらかすやつだな、とか、色んなボーイズに当てはめて無の表情で妄想に耽っているからだ。 ――面倒くさい、でも 修羅場は御免だが、イケメン2人が並んでいるのを堂々と眺められるのはとんでもなく美味しい。 後、頼られるのも悪くない。 「仕方ない、理華の為だ。一緒に行くよ」 『さっすがすず! ありがとー!』 邪な考えは一切匂わせず答える涼香に、電話の向こうの理華は両手を上げて喜んでいるかのように嬉しそうな声を上げていた。
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