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「私たちはね、死が二人を分つまでずうぅぅっと一緒なの。悲しいときも、怒っているときも、もちろん楽しいときだって一緒。だから心配しないで」
うんっ、ととびきりの笑顔を見せて直子にだきつく。
僕は子供だから何も知らない。
直子が僕にした行為がなんなのか、それが「つみ」という言葉と同じだったことも知らない。直子がわざと直、二郎とつけた意味も知らない。
この青いあざが消えるとき、わかるのかな。
だけど、僕はいっこだけ知っている。
前いたところの居場所をさがすより、直子のとなりにいるほうがずっとあたたかいことを。
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