研究を続ける理由

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研究を続ける理由

 2114年、世界には人型AIロボットがいることがすでに当たり前となっていた。2093年にアメリカのある研究チームがとても優秀なAIロボットを開発し、それが20年の間に人型ロボットとなり、世界に普及したのだ。今日ではヒューマノイドと呼ばれる人型ロボットは人間とほとんど外見が変わらなくなり、ヒューマノイド人口という言葉が生まれ、ヒューマノイドの数が数えられるまでになった。そのアメリカのある研究チームのリーダーは日本人だった。その日本人の名前は花岡隆介。彼には可愛らしい日菜という娘がいた。  花岡隆介は妻を早くに亡くしたため日菜を誰よりも愛していた。これが、彼の研究を続ける理由だった。
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