フルモンティ

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それはロンドン滞在の最初の3ヶ月間に起きたことから。 ホームステイは気を使って、面倒かと思って、よくわかんないまま、宿泊施設タイプをself-catering にしたら、部屋の間借りで、意味は自炊だったため、やっぱりホームステイになってしまった(苦笑)だけど、そこのママさんがはっちゃけた二人の子供を持つシンクルマザー(推定30代)だったため、とても居心地が良かった。 そこの家族にも慣れた頃、夏休みシーズンに入ったらしく、フランスの少年二人が同じくホームステイに来た。 彼らは多分中坊だったと思うが、何の拍子か、一緒に散歩に出かける機会があった。 ふと、目を離したすきに、少年の一人が私に近寄って来たかと思うと、ナント原っぱに咲いていた花を摘みワタシの髪に差したのだΣ( ̄ロ ̄lll) 彼らは可愛い少年たち!私はすっかり大人!にも拘らず、若さ溢れる10代を俗世から離れて(籠って)清く過ごしていたワタシがリンゴになったのは言うまでもない。 そしてこれがフランス男か、と思い知ったのだった。 もちろん、それ以上のひと夏の思い出は一切無かったことを彼らの名誉のために、付け加えておこう。 少年たちは一週間程で帰国した。 しばらくしたある日、いつものように語学学校から帰ってくると、ランドレディ(ママさん)が、頼みがある!と切迫した面持ちで言ってきた。 なんかな?と話を聞くと、中国人の女の子がホームステイに来たのだが、コミュニケーションが全く取れない!同じアジア人ならどうにかなるだろう!通訳しろと言うのだ。 イヤイヤ、ワタシ中国語喋れませんから。 まぁ、ママさんも困ってるし、と Where are you from? What's your name? Are you a student? ゆっくり、丁寧に、更には単語だけで聞いてみるけど 名前を聞いても、わからない 何を聞いても、返事がない にゃんにゃんにゃにゃん 困ってしまったワタシは思い付いて、筆談を試みた。 多分、大まかには伝わったようで、翌日彼女を連れて、学校へ行くことに成功した。 電車のウィークリーチケット(週、切符)みたいなことまで、ナントカカントカ説明してたな。 その後、彼女は大変感謝してくれたらしく、チャイナタウンにある親戚の飲食店でアイスコーヒー(その時代、冷コは普通のカフェには存在してなかった)をご馳走になり、感動したのだった。 中国人の彼女も慣れてきた、そんなある日、はっちゃけてるママさんが、男のストリップに行くよ!?と彼女のオープンカーに中国人の彼女と共に乗せられ、ローカルなクラブ(ディスコともいう)に連れていかれたのだった。 まさかぁ?と自分の語学力を疑い、何度も確認したが、ママさんはただ、そうだよ、とにやにや笑っていた。 クラブの真ん中が段差(低くなってる)のあるダンスフロアになっていて、その回りに柵があったので、そこに両肘を付いて、ダンスフロアを、見ていたら、イペントが始まったらしく、黒人のお兄ちゃんが出てきて踊り出した。 おお~上手じゃん、なんて思ってたら、ダンスのステップの勢いを使って、ワタシの顔面10センチまで瞬間的に近付かれた。驚きのあまり、動けないワタシ。 ママさんはやるぢゃんってワタシを小突く。 彼のダンスは終わり、次の催し物に移った。 体躯は大きくないが浅黒い黒髪のラテン系の兄ちゃんが上半身裸で踊り出す。 次に出てきた兄ちゃんは金髪で、もちろん、半裸だ。肌はかなり白い。ま、白人だからな。 二人はあの手この手のへクシーダンスを踊り、観客の女性たちにアッピールし出す。 いやぁ、肌が白いのは、なんか締まらんなぁ。浅黒い方が格好いいなぁ。二人いるから、ついつい比べてしまう。 音楽は盛り上がりを見せ、ついに、二人はスッポンポンにお成りになってしまった。 うへへへっまぢか(°▽°) 彼らは踊る。まるでヤってるみたいに。 へクシーダンスを踊るよ踊る。 まぁ、上向いてなかったけどね。 でもって、クライマックスはファイアーダンスとなり、浅黒の兄ちゃんはご自身のご自身を下から支え、その上をファイアーダンスのファイアースティックでなぞる!? うほーそんなことするんかぁ、熱くないの?と心配してる内に、それは終わった。 一仕事終えた彼らは、着衣して再度ダンスフロアに現れたのだが、彼らのへクシーダンスにその気になった女性陣が群がる群がる。 いやいや、分かる!分かるよ! 恥じらいを知るアジア人のワタシでもさ。 腐R18小説に出てくる「体の中熱くなり、それを欲しがり、疼くのだ...」 って、体感した。ホントにそんなことあるんだって。 さすが、プロ...ずげぇ あ、中国人の彼女は帰宅しても顔面蒼白でしたね。 やりすぎだよ。ママさんっ(  ̄▽ ̄) その後、そのママさん家を出て、シェアハウスに入った頃、階下に住むトルコ男性が、興奮して話してきた。 どうやら、ストリップを見に行ったらしいのだが、すごい美人だったとおおはしゃぎだったのだ。 それを聞き、同階に住む韓国人のお姉さんとこれはワタシたちも後学のために、行くべきでは?と盛り上がった。まず、ワタシのモットーは何でも経験!であり、お姉さんは母国で記者をしていたこともあり、向学心、好奇心が旺盛な人だったため、すんなり話はまとまり、そのトルコ人と日本人男性をボディーガード(彼らだって下心ありでしょう)として、いざ出陣。 ワタクシ日本じゃ、籠ラーよ。 深夜番組でちらっと見た、日本のエロエロしいストリップのイメージしかない。 現場(バー)行ってみたら、広々とした店内に照明が薄暗くしてあって、そんな中に10~20センチ程度高いだけの狭いステージ、少し離れて、その回りに立って飲むような小さな丸テーブルがちらほらあって、男たちはビールをカウンターで買って飲んでる。 我らアジア人四人組もそれぞれ飲み物を購入し、スタンバイ🆗✌ 最初は白人の女性が半裸で踊る。 あのう、ワタシの知識にあるエロエロしさ、無いんですが... ストリッパーと言うより、ダンサーですね。 一通りへクシーダンスを踊り終わるとパフォーマーはマグカップのようなものを持って、男たちに近付く。そこへ彼らは思い思いの金額を入れている。チャランチャランいうので、どうもみんなコインを入れているようだ。おお!そうするのか!と韓国人のお姉さんとワタシもゴソゴソとチップを握りしめ、ダンサーが回ってくるのを待ったが、連れの男たちにはマグカップが差し出されたが、ワタシたちに差し出されることはなかった( ̄ー ̄) 全部見せてもらったけど、まぁ、同じもの持ってるしね....と妙に納得。 二番手は黒人女性。 一人目と同様にことは進み、マグカップも回り終える。 もしかして、それが彼女たちのお給料なのかなぁ?割りに合ってるのか?どうなんだ?なんて、考えてるうちに、三人目のダンサーが出てくる。 トリだ!そうトルコ人が言ってた人らしく、スタイル抜群の別嬪さんだ! 女性のワタシたちも見惚れてしまう。 その別嬪さんは徐に、真っ赤なお口にご自身の指を入れ、艶かしげに舐め、腐R18でいうところの、胸の飾りをご自分でクリクリっと弄り、ピンと立たせ、へクシーダンスを踊り出した。 いやいや、良いものを見せていただきました!流石、トリ! 踊り終えた別嬪さんはワタシたち側からマグカップ巡りを始めた。 そこで、連れのトルコ人が、 You're the most beautiful girl I have ever seen! 貴女は今まで見た(出逢った)中で一番キレイだ! ハイ!ココ!比較級です! テストに出ますよ!(出ませんw) そしたら、別嬪さん目を見開いて、嬉しそうにありがとって、トルコ人の頬にチュッてしてくれたんだよ! おお!お主やるではないか! 感服仕り申した。 なーんて、思いつつ、別嬪さんのお姿を目で追いかけてると、トルコ人へのキッスを目の当たりにした白人が小鼻膨らませて、札をマグカップに入れてたが、無慈悲に別嬪さんは通り過ぎて行ったのだったマル あのね。 言葉って本当にスゴいんだね! って、ことも、比較級の最も(←これも)効果的な使い方さえも、我が身の糧にできた、一生に残る貴重な一日でございましたとさ。 あとがき この経験を書き起こしてて、良い経験させてもらったと本当に思うけど、ダンサーのお姉さんや、お客さんだった(楽しみに来てた)男性陣はワタシたちの存在が迷惑だっただろうということに、ホント今、気付きました。 XX年ぶり?に、この場をお借りして、深くお詫び申し上げます。 好奇心の塊で大変申し訳ございませんでした。( ̄∇ ̄*)ゞ
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