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「まあ、小学生のあんたには恋愛小説はまだ早いかもね」
私は仕方なく読みかけの本を閉じた。これからって時だったのに。
「何言ってるんだ、ブス。年齢イコール彼氏居ないくせに。ブスが恋愛小説読んでもブスはブスだ」
「私が彼氏作らないのは理由があるの。本気になったら何人でも出来る。誰にも言えない秘密」
「何が秘密だ。ブス」
「ブス言うな。だいだい私みたいに優しくて綺麗なお姉ちゃん持ってあんたは幸せもんだよ。お淑やかで、大和撫子そのものなんだから」
「お淑やかって言うのは、藍子さんみたいなこと言うんだ。あーあ、藍子さんがお姉さんだったらな」
弟が生意気を言う。
まあ、あーちゃんは確かに美人さんで、お淑やかだけど、私だって繊細で、物静で、恋する可愛い女の子だ。
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