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「どうなさいました? シャーロット妃?」
「ライヴァールさん。アニリンがおかしいのです」
「殿下はお疲れなのですよ。国王が崩御されたばかりなのですから。
さぁ、お2人ともお休みください。こういう時は休息が一番の薬ですよ」
さり気なく、2人を別々の寝室へと誘導するライヴァール。
微笑みの宰相と呼ばれる笑顔は、決して崩さない。
彼は、妃の死角から、元レイワードにウィンクを送る。
不意に、扉の前で立ち止まるシャーロット。
彼女は、背筋をシャンと伸ばし、僕を振り返りながら口を開いた。
碧い瞳が僕をロックオンした。
そういえば、彼女はアーチェリーの名手だと聞いている。
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