02 面影のレイワード

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「莫迦な! 国民を欺けると想っているのか?」 「馬鹿はあなただ。国民が、どれだけ王族のことを知っていると?」 「……側近は? ライヴァールを騙せはせんぞ!」 「フフフ、どこまでもおめでたい兄上だ。 どうして僕は、今まで殺されずにいたのか? どうして僕は、城内に居るのか? の手引きが必要ですよね?」 俺は、無機質な床タイルに両手を付けたまま、立ち上がれなかった。 まさか、……ライヴァールが? 「ご安心ください。 シャーロットも、踊り子のイザベラも、ヴェロニカのことも。 今まで同様に、あげますよ」 あぁ、シャーロット。愛しい我が妃。 「あなたには、この鉄仮面をプレゼントします。 本当は僕が暮らしていた魔窟に幽閉したいところですが、人目に触れさせたくない。 もし、騒ぐようなら、水銀で喉を潰します。 もし、暴れるようなら、手足を斬り落します。 どうか、静かに暮らしてください」
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