あの頃。

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あの頃。

最寄駅で最近、毎朝見かける彼のことを、私は桜井さんと呼ぶ。 その立ち姿と、ちょっと寒そうにマフラーに埋める顔と、細身のパンツに好みのスニーカー。 こんなこと言ったら失礼かもしれないが、実際の彼をよく見ると顔が似てるとか、すごくかっこいいモデルのような顔立ちだとか、そういう訳ではなく、ごく普通の青年。 そして、実際のミスチル桜井さんよりははるかに若い。
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